白比丘尼(読み)しろびくに

精選版 日本国語大辞典 「白比丘尼」の意味・読み・例文・類語

しろ‐びくに【白比丘尼】

人魚の肉を食し、八百歳(または二百歳)の長寿を保ったという若狭国の伝説上の老女
康富記‐文安六年(1449)五月二六日「自若狭国、白比丘尼とて、二百余歳の比丘尼令上洛

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の白比丘尼の言及

【八百比丘尼】より

… 人魚の肉を食べたのは,庚申(こうしん)の夜だったという言い伝えもあり,この伝説が,庚申講の夜籠りのときに語られたことを示唆している。1449年(宝徳1)の5月に実在の八百比丘尼(白比丘尼)が若狭国から上洛し京に出現したという記事が,《康富記》や《臥雲日件録》に見られる。《本朝神社考》でも,この比丘尼の父親が山中で異人にあい,招かれて人魚の肉をすすめられたが,食べずに帰ったのを娘が食べて長寿になったと記している。…

【比丘尼】より

…やがて〈小歌を便に色をうる〉(《人倫訓蒙図彙》)歌比丘尼に零落した。東北から中国,四国地方にかけて,各地に白(しろ)比丘尼,八百比丘尼の伝承がのこっている。1449年(宝徳1)には,白髪の巫女めいた老尼が都に現れ,みずから若狭白比丘尼とも八百歳老尼とも称したという(《康富記》《臥雲日件録》)。…

※「白比丘尼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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