白薄様(読み)しろうすよう

精選版 日本国語大辞典 「白薄様」の意味・読み・例文・類語

しろ‐うすよう ‥うすヤウ【白薄様】

〘名〙
① 白い薄様の紙。白い薄手の鳥の子紙。しらうすよう。
※高野本平家(13C前)一「五節には、白薄様(シロウスヤウ)、こぜむじの紙、巻上の筆、鞆絵(ともゑ)かいたる筆の軸なんど、さまざま面白(おもしろき)事をのみこそうたひまはるるに」
② 五節(ごせち)の舞の宴で、殿上人などが歌う歌謡の一つ。「白薄様、こぜんじの紙」などの文句からはじまる。舞姫の衣の薄くすきとおって美しいさまを白い薄様の紙にたとえてうたったもの。しらうすよう。
古今著聞集(1254)一八「人々酔(ゑひ)てのち、白薄様うたひて殿上人・上達部、下臈より乱舞

しら‐うすよう ‥うすヤウ【白薄様】

〘名〙
源平盛衰記(14C前)一「其時拍子には、白薄様(シラウスヤウ)厚染紫の紙・巻上の糸・鞆絵書たる筆の軸やとはやす也」
※右京大夫集(13C前)「霜さゆるしらうすやうのこゑきけばありし雲ゐぞまつおぼえける」

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デジタル大辞泉 「白薄様」の意味・読み・例文・類語

しろ‐うすよう〔‐うすヤウ〕【白薄様】

白い薄手の鳥の子紙。しらうすよう。
殿上人などが五節ごせちの舞のときにうたった歌謡の一。「白薄様・こぜんじの紙」の文句で始まる。しらうすよう。

しら‐うすよう〔‐うすヤウ〕【白薄様】

しろうすよう」に同じ。

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