簇簇（読み）そうそう

精選版 日本国語大辞典

そう‐そう【簇簇】

〘形動タリ〙 (「そう」は「簇」の漢音) むらがり集まるさま。ぞくぞく。

※菅家文草（900頃）一・八月十五夕、待月「雨脚忩々雲蔟々、秋風為_レ我可_二乖疎_一」

※和漢朗詠（1018頃）下「日を礙(さ)ふる暮山は青くして簇々たり 天を浸(ひた)す秋水は白くして茫々たり〈白居易〉」 〔白居易‐和夢遊春詩一百韻詩〕

ぞく‐ぞく【簇簇】

〘形動タリ〙 (「ぞく」は「簇」の慣用音) ＝そうそう（簇簇）〔書言字考節用集（1717）〕

※不如帰（1898‐99）〈徳富蘆花〉下「松は墓標の上に翠蓋を翳して、黄ばみ紅らめる桜の落葉点々として之を繞り、近頃立てしと覚ゆる卒塔婆は簇々(ゾクゾク)として之を護りぬ」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

そう‐そう【^×簇^×簇】

［ト・タル］［文］［形動タリ］群がり集まるさま。ぞくぞく。
「この植物は、茎の先に、―として花をつけた」〈芥川・煙草と悪魔〉

ぞく‐ぞく【^×簇^×簇】

［ト・タル］［文］［形動タリ］「そうそう（簇簇）」の慣用読み。

出典　小学館

普及版 字通

【簇簇】そうそう

むらがり連なる。唐・韓〔祖席、前字（韻）〕詩　野れて、山簇簇　霜曉(あ)けて、鮮鮮

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出典　平凡社「普及版 字通」