粗面小胞体

栄養・生化学辞典 「粗面小胞体」の解説

粗面小胞体

 小胞体一つ形態で,膜表面にリボソームが結合していることから命名された.膜タンパク質,リソソームタンパク質,分泌タンパク質などの合成の場.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の粗面小胞体の言及

【小胞体】より

…ラット肝細胞の中の膜構造分画のうち,小胞体膜は51%とその半分を占め,次に多いのがミトコンドリア33%,細胞膜7%である。タンパク質合成を行うリボソーム(径約15nm)が付着した小胞体を粗面小胞体,リボソームが付かないものを滑面小胞体という。電子顕微鏡像で前者は粒状のものが小胞体について見え後者は見えない。…

【腺】より

…一般に腺細胞といっても,分泌物の性状によってその合成のしくみも相違する。(1)タンパク質性の分泌物をつくる細胞 膵臓の外分泌細胞,唾液腺の漿液細胞,胃腺の主細胞などでは細胞質内に粗面小胞体がよく発達し,ここでタンパク質が合成されて,粗面小胞体の囊の中に蓄えられる。ついで粗面小胞体の一部がゴルジ体の近くで滑面の小さい膨らみをつくり,これがちぎれて輸送小胞となってゴルジ体に入る。…

※「粗面小胞体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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