肺塞栓(読み)はいそくせん

精選版 日本国語大辞典 「肺塞栓」の意味・読み・例文・類語

はい‐そくせん【肺塞栓】

〘名〙 血栓異物などが肺動脈にはいり、肺動脈を部分的に閉塞するために起こる疾患伝染病産褥、下腿静脈瘤、心臓疾患、長期安静後などに見られる。塞栓が大きい時には急死することもあり、中小の場合は胸痛、発熱、呼吸困難やショックを示すこともある。

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デジタル大辞泉 「肺塞栓」の意味・読み・例文・類語

はい‐そくせん【肺塞栓】

下肢などの静脈に生じた血栓などが肺動脈に入り、閉塞するために起こる疾患。胸痛・呼吸困難やショック状態を呈する。

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世界大百科事典(旧版)内の肺塞栓の言及

【肺梗塞】より

…肺でみられる梗塞。静脈血にできた血栓,腫瘍細胞,空気,脂肪などが肺に流れてきて,肺動脈にひっかかった場合が肺塞栓pulmonary embolismであり,その結果,その肺動脈分布領域に出血性壊死を起こした場合が肺梗塞である。肺梗塞は肺塞栓例の50~60%に起こり,心不全がある場合には約90%と高率に発生する。…

【肺性心】より

…一方,肺血管性病変に伴う肺高血圧の原因としては,肺毛細血管に血栓がつまり,血管床が減少する病変と,肺動脈の筋性中膜の異常肥厚による原発性肺高血圧症が代表的である。前者は肺塞栓と呼ばれ,多くは下肢の静脈血栓が遊離することにより起こり,重篤な急性症状を伴う。欧米では死亡原因の比率が高い。…

※「肺塞栓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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