苛つく(読み)いらつく

精選版 日本国語大辞典 「苛つく」の意味・読み・例文・類語

いら‐つ・く【苛つく】

〘自カ五(四)〙 (「つく」は接尾語)
① (思うようにいかなかったり不快なことがあったりして)気持がたかぶる。いらいらする。いらだつ。
浄瑠璃新版歌祭文お染久松)(1780)油屋「いらつく佐四郎、『ヤアそりゃお勝殿贔屓(ひいき)のさばきじゃ』」
※妻(1908‐09)〈田山花袋〉一六「筆を取っても気が乗らず〈略〉神経が常にイラツいて居る」
② (江戸時代米市場用語) 米の相場がじりじりと上がるのをいう語。〔大坂繁花風土記(1814)〕

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デジタル大辞泉 「苛つく」の意味・読み・例文・類語

いら‐つ・く【苛つく】

[動カ五(四)]思うようにならず、いらいらする。「仕事がはかどらず―・く」
[類語]かりかりじりじりやきもきむしゃくしゃむずむずうずうずじれる苛立つ業を煮やす痺れを切らす歯痒いじれったいもどかしい辛気臭い苛立たしいまだるっこいまどろっこい躍起隔靴掻痒いらいら荒れる荒らすすさむすさぶ焦慮苛立ち焦燥焦るせく急き込む気が急く逸るテンパる焦心尖る不服不平不満不満足不足鬱憤うっぷん物足りないあっけないあえない飽き足りない食い足りない意に満たない期待外れ当て外れ不本意今一いまいち今一つもう一つ不完全燃焼フラストレーションクレーム鬱積うっせき不承知心外愚痴繰り言ぐずぐず難色難色を示す首を振る首を横に振る首をひねるかぶりを振る如何なものか口を尖らすまどろっこい手ぬるい生ぬるいのろ臭い間怠まだる間怠まだるこしい煮え切らないうやむやあやふや漠然おぼろげ曖昧どっちつかず要領を得ないぬらりくらりぬらくらのらりくらりのらくらぼやかす無節操洞ヶ峠言を左右にする言葉を濁す小心弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり内気怯懦きょうだ怯弱きょうじゃく意気地なし小胆小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断柔いやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く音を上げる悲鳴を上げる気が弱い腰が弱い肝が小さい肝っ玉が小さい

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