言語間翻訳(読み)げんごかんほんやく

世界大百科事典(旧版)内の言語間翻訳の言及

【記号】より

…アメリカの応用数学者C.E.シャノンは,意味とは翻訳の際の不変体である,という。“The bachelor is an unmarried man.”(〈バチェラーとは結婚していない男性のことである〉――言語学者R.ヤコブソンの例)というメタ言語表現ではbachelorはan unmarried manという,より明示的な語に翻訳されること(同一言語内翻訳)により理解されるし,日本語には〈独身者〉の語を与えることにより理解される(言語間翻訳)。 発話された言語を言表(げんひよう)といい,言表から状況と現実との関係を取り去ったものが文で,文は語の結合により形成される。…

【翻訳】より

…なお,口頭で行われる翻訳は通訳と呼ばれる。 ロシア出身の言語学者R.ヤコブソンは,翻訳を,(1)言語内翻訳(同一言語内での言換え),(2)言語間翻訳(ある自然言語から別の自然言語への移し換え),(3)記号系間翻訳(自然言語を別の記号系に置き換えること)の3種に分けたが,この考えは(2)の言語間翻訳に還元される翻訳の一般通念を打破して,翻訳というものが言語の本質にかかわるものであることを示している。この翻訳の概念に基づいて意味の定義も導き出され,それは言語学のみならず文化記号論にも採用され,その発展に貢献している。…

※「言語間翻訳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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