身軽(読み)みがる

精選版 日本国語大辞典 「身軽」の意味・読み・例文・類語

み‐がる【身軽】

〘名〙 (形動)
① からだの動きが軽快であること。敏捷であること。また、そのさま。
※玉塵抄(1563)三二「くらをいた馬に手をかけてひらりと身がるにわかうすくやかさうにのったなりぞ」
② 孕(はら)んだ子を産んで身の軽くなること。また、そのさま。
歌舞伎小袖曾我薊色縫十六夜清心)(1859)四立「腹の子を産むまで生きていよふと〈略〉『そんならわたしゃ身軽になるまで』」
身支度軽装であるさま。
※暴夜物語(1875)〈永峰秀樹訳〉黒島王の伝「上袍(うはぎ)を脱ぎて、軽装(ミガル)に打扮(いでた)ち」
④ 足手まといがなくて行動が気楽にできるさま。

み‐がる・い【身軽】

〘形口〙 みがる・し 〘形ク〙
① 体の動きが軽快である。敏捷である。
※めぐりあひ(1888‐89)〈二葉亭四迷訳〉一「向ふは身軽くサッと飛のに」
② 妊娠していない。
③ 身支度が軽装である。
※俳諧・寛政紀行(1795)「山はわか葉人は身軽き比に哉」
④ 足手まといがなくて行動が気楽である。「身軽い独り暮らし」
みがる‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「身軽」の意味・読み・例文・類語

み‐がる【身軽】

[名・形動]
動作が軽快であること。また、そのさま。「身軽に川を飛び越える」
衣服荷物などに余分なものがないこと。また、そのさま。「身軽格好
責任職務などから離れて、気楽であること。また、そのさま。「会長を辞して身軽になる」
妊婦が出産して身が軽くなること。また、そのさま。「出産して身軽になる」
[派生]みがるさ[名]
[類語](1身軽い簡捷かんしょうはしこいすばしこい素早い手早い敏速敏活迅速敏捷びんしょう手ばしこい手早速やか速い足早早足小走り機敏一瀉いっしゃ千里急ピッチ矢の如しはかばかしい目にも留まらぬひょいてきぱきしゃきしゃききびきびずんずんクイックスピーディーハイペースちゃちゃとちゃちゃっととっととついとつっとつとすいとすっとぱっとすたすた軽い軽量軽軽軽快かろやかひらりライトひょいひらりひょいひょいぴょんぴょんぴょんさっとさっさ/(3身軽い気楽のんき安楽太平楽安閑団扇うちわ能天気気軽気軽いのうのうのほほんぬるま湯につかる

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