逆鉾(読み)サカホコ

デジタル大辞泉 「逆鉾」の意味・読み・例文・類語

さか‐ほこ【逆×鉾/逆矛】

《「あまの逆鉾」の略》「あま瓊矛ぬほこ」に同じ。
1になぞらえて》宮崎県の霧島山頂に逆さに立ててある約3メートルほどのほこ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「逆鉾」の意味・読み・例文・類語

さか‐ほこ【逆鉾】

[1] 〘名〙
① (「天逆鉾(あまのさかほこ)」の略) 玉で飾った立派な鉾。伊邪那岐(いざなぎ)・伊邪那美(いざなみ)二神が国産みに用いたという。
※倭姫命世記(1270‐85頃)「投降坐ひし天逆大刀、逆鉾、金鈴等是也」
② (①に似ているところから) 勃起した男性の陰茎
浄瑠璃・松風村雨束帯鑑(1707頃)うばぞろへ「神かけてさかほこの思ひの雫(しづく)結びとめ、産み流したるみどり子や」
③ 天の逆鉾に似せて、宮崎県の霧島山山頂に逆さに立ててある一丈(約三メートル)ほどの金属製のほこ。
[2] (逆矛) 謡曲。脇能物。観世流。作者未詳。朝臣が龍田明神に参詣すると、滝祭の明神が天の逆鉾のいわれを語り、当代を祝福する。

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