遷延性低血糖症(読み)せんえんせいていけっとうしょう

世界大百科事典(旧版)内の遷延性低血糖症の言及

【低血糖症】より

…糖尿病の母親から生まれた新生児でしばしば低血糖症がみられる。特殊な例として,高齢者に多いが,経口血糖降下剤の過量投与あるいは他剤併用による相乗効果のため,慢性的な低血糖状態(これを遷延性低血糖症という)となり,行動・性格異常などと誤認されたり,膵島腫瘍(インシュリノーマ)のため,同様に知能低下・精神病と誤診されることもままある。低血糖症の原因としては,一過性インシュリン分泌過剰(肥満者や胃切除後に多く,このような低血糖症を食後反応性低血糖症という),重症肝疾患(急性肝炎,肝硬変など),糖原病(グリコーゲン蓄積症),内分泌疾患(良性あるいは悪性の膵島腫瘍,脳下垂体機能不全,アジソン病,成長ホルモン単独欠損症,ACTH単独欠損症,甲状腺機能低下症など),癌・巨大腫瘍(インシュリン様血糖低下物質の産生),アルコール多飲(とくに食物をとらない場合に多い)などがあるが,最も多いのは糖尿病患者のインシュリン注射療法に伴う低血糖症である。…

※「遷延性低血糖症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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