部屋頭(読み)へやがしら

精選版 日本国語大辞典 「部屋頭」の意味・読み・例文・類語

へや‐がしら【部屋頭】

〘名〙
江戸時代諸大名江戸屋敷に出入する小者人足などのかしら。
歌舞伎彩入御伽草(1808)皿屋敷の場「これ、部屋頭、これから随分心安く頼みますよ」
② 部屋持女郎のかしら。
洒落本・遊僊窟烟之花(1802か)三「お部屋頭の女良衆ではあるし」
③ 相撲部屋で、現役を引退して後進指導世話をする者。また、その部屋の現役力士の中で番付最高位の者。
※相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉学生相撲と紳士相撲「江見部屋〈略〉江見水蔭氏の道場で、氏が其処の部屋頭(ヘヤガシラ)ともなり、師匠ともなり」
④ 一般に、寄宿舎などで、各部屋のかしら。室長(しつちょう)
※日本の下層社会(1899)〈横山源之助〉四「仕事もでき身持よきものは寄宿舎の室長(ヘヤガシラ)として賃金の外に手当を与へる」

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デジタル大辞泉 「部屋頭」の意味・読み・例文・類語

へや‐がしら【部屋頭】

各相撲部屋の中で、現役を引退して部屋に入り、後進の指導や世話をする者。若者頭
江戸時代、諸大名の江戸屋敷に出入りする小者こものや人足などの長。

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