錦上に花を添える(読み)きんじょうにはなをそえる

精選版 日本国語大辞典 「錦上に花を添える」の意味・読み・例文・類語

きんじょう【錦上】 に 花(はな)を=添(そ)える[=敷(し)く]

錦の上に花を置くように、美しい物の上に、さらに美しい物を加える。よい上にさらによいものを添える。〔文明本節用集(室町中)〕
浄瑠璃栬狩剣本地(1714)四「櫨・楓・蔦・紅葉〈略〉錦上(キンシャウ)に花をしくとは、かやうのことをや申つらん」 〔王安石‐即事詩〕

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デジタル大辞泉 「錦上に花を添える」の意味・読み・例文・類語

錦上きんじょうはな・える

王安石「即事」から》美しいものの上にさらに美しいものを添える。よいものの上にさらによいものを添える。錦上に花を敷く。

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故事成語を知る辞典 「錦上に花を添える」の解説

錦上に花を添える

よいことの上にさらによいことが重なることのたとえ。

[使用例] 神社仏閣名所旧跡の微に入り細を穿うがちて考証けんかくせるのみならず、画家せったんまたひっせい心血そそいで、行人面貌風俗特色を写生するに努めたから、錦上花を添うる趣を呈することを得た[矢田挿雲江戸から東京へ|1921]

[由来] 一一世紀の中国、北宋王朝の時代の文人おうあんせきの詩の一節から。親しい人から招かれて飲むおいしい酒について、「れいしょうお錦上に花を添う(すばらしい歌声が加わって、美しい織物の上に美しい花を付け加えるかのようだ)」と喜んでいます。

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ことわざを知る辞典 「錦上に花を添える」の解説

錦上に花を添える

錦の上に花を置くように、美しい物の上に、さらに美しい物を加える。よい上にさらによいことが重なる。

[使用例] 画家雪旦もまたのひっせいの心血をそそいで、行人の面貌や風俗の特色を写生するに努めたから、錦上花を添うる趣を呈することを得た[矢田挿雲*江戸から東京へ|1921]

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