長門裕之(読み)ながとひろゆき

百科事典マイペディア 「長門裕之」の意味・わかりやすい解説

長門裕之【ながとひろゆき】

俳優。京都市中京区に生まれる。本名加藤晃夫。妻は女優南田洋子。父は俳優沢村国太郎,母は女優マキノ智子父方祖父は浅草小芝居の狂言作者竹芝伝蔵,母方の祖父は〈日本映画の父〉と呼ばれた牧野省三。母方の叔父に映画監督マキノ雅広,父方の叔母に女優沢村貞子,叔父に俳優加藤大介がいる。弟は俳優の津川雅彦である。花園高校卒業,立命館大学中退。映画デビューは1940年《続清水港》,1943年の稲垣浩監督・伊丹万作脚本の日本映画史上の傑作《無法松の一生》で名子役(当時の芸名は沢村アキヲ)ぶりが高く評価された。《太陽の季節》(1956年日活,古川卓巳監督),《にあんちゃん》(1959年,今村昌平監督),《豚と軍艦》(1961年,今村昌平)などの話題作に主演,演技者としての地位を確立した。晩年まで映画・TVドラマの名脇役として活躍した。《にあんちゃん》で1959年度ブルーリボン賞主演男優賞受賞。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「長門裕之」の解説

長門裕之 ながと-ひろゆき

1934-2011 昭和-平成時代の俳優。
昭和9年1月10日生まれ。4代沢村国太郎マキノ智子長男津川雅彦の兄。妻は南田洋子。昭和15年子役で映画デビュー。30年日活にはいり,「太陽の季節」「われらの時代」などで青春スターとして活躍。34年「にあんちゃん」でブルーリボン男優主演賞。「豚と軍艦」「秋津温泉」などで主演。テレビでも活躍。平成23年5月21日死去。77歳。京都府出身。立命館大中退。本名は加藤晃夫。

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