精選版 日本国語大辞典 「難陀」の意味・読み・例文・類語
なんだ【難陀】
[一] 釈迦の異母弟。有喜と意訳する。紀元前四~五世紀のインドの人。美貌の妻孫陀利(すんだり)への思いを出家後も捨てきれずたびたび諭され、のち悟りを得て長老となり、感覚器官などの制御に特に傑出したという。(二)と区別するため孫陀利難陀ともいう。〔増一阿含経‐三〕
[三] 六群比丘の一人。
[四] 唯識十大論師の一人。六世紀頃のインドの仏教学者。
※春日社三十講最初御願文(1288)「夫春日大明神者内証最高。本是安恵難陀之化身也」
[五] =なんだりゅうおう(難陀龍王)〔法華文句‐一・下〕
なんだ【難陀】
(Nandā の音訳)
[二] 釈迦の異母妹。孫陀利難陀の妹で、尼となって禅定第一とうたわれた。
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