G8アフリカ支援倍増(読み)じーえいとあふりかしえんばいぞう/G8あふりかしえんばいぞう

知恵蔵 「G8アフリカ支援倍増」の解説

G8アフリカ支援倍増

2005年7月に英国北部グレンイーグルズで開かれた先進主要国首脳会議(G8)は地球温暖化防止、アフリカの開発、原油価格高騰の世界経済への影響、北朝鮮の6者協議への即時復帰を主要課題とした。アフリカの開発に対しては、同年6月の先進主要国蔵相会議で採択された重債務貧困国の債務帳消しに加え、2010年までにアフリカ援助を年間250億ドル上積みして、04年実績から倍増させる他、途上国全体への援助(ODA)を年500億ドル追加することに合意した。その具体的内容はアフリカ諸国の自立的な経済成長を促すための農村支援や中小企業育成、貿易振興などであり、同時に世界貿易機関(WTO)の自由化交渉がアフリカにも有利に働くことを確認した。日本はアフリカ向けODAを今後3年間で倍増し、その内訳は感染症対策に5年間で50億ドル、中小企業支援に5年間で12億ドルの円借款供与とすることを約束した。

(林晃史 敬愛大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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