外接(読み)ガイセツ

デジタル大辞泉 「外接」の意味・読み・例文・類語

がい‐せつ〔グワイ‐〕【外接/外切】

[名](スル)一つ多角形の各頂点が一つの円の円周に接すること。一つの円の円周が一つの多角形の各辺に一点で接すること。二つの円が互いに外側にあって一点で接すること。一つの多角形の各頂点が他の多角形の各辺に接すること。以上は、球や多面体でもいえる。ただし、多面体では面についていわなければならない。⇔内接

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「外接」の意味・わかりやすい解説

外接
がいせつ

この用語は内接と対をなして多様な意味に用いられる。まず、二つの円がただ1点を共有し互いに他の外部にあるとき、この2円は外接するという。また、2円に共通な接線が引けて、2円がその接線の同じ側にあるとき、その接線を2円の共通外接線という(の(1))。二つの球についても、2球がただ1点を共有し互いに他の外部にあるとき、その2球は外接するという(の(2))。次に、多角形の各辺がすべて一つの円に接しているとき、その多角形を円の外接多角形、その円を多角形の内接円という(の(3))。一方、多角形の各頂点がすべて一つの円周上にあるとき、その円を多角形の外接円といい、多角形はその円に内接するという(の(4))。

 多面体についても、各面がすべて一つの球に接するとき、その多面体を球の外接多面体、その球を多面体の内接球という。多面体のすべての頂点がすべて一つの球面上にあるとき、その球を多面体の外接球、多面体を内接多面体という。

[柴田敏男]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「外接」の意味・わかりやすい解説

外接 (がいせつ)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の外接の言及

【円】より

drr′またはd=|rr′|≠0ならば両円周は1点で交わり,交点における両円の接線は一致する。drr′のとき円は外接するといい,d=|rr′|≠0のとき両円は内接するという。なお,中心を同じくする2円を同心円という。…

【球】より

…二つの球面がただ1点を共有するとき,それらは接するといい,共有点を接点という。この場合,一方の球面の点が接点を除いて他方の球面の内部にあるか外部にあるかに応じて,これら2球は内接または外接するという。2球が接するとき,2球の中心を結ぶ直線上に接点がある。…

【内接】より

…(1)同一平面上の二つの円がただ1点を共有するとき,一方の円が他方の円の内部にあれば2円は内接するといい,外部にあれば2円は外接するという(図1)。空間での二つの球の内接,外接も同様に定義される。…

※「外接」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android