《アベ・レジナ・チェロルム》(読み)あべれじなちぇろるむ

世界大百科事典(旧版)内の《アベ・レジナ・チェロルム》の言及

【賛歌】より

…語源的には賛美歌と同一であるが,とくに賛歌という場合には,カトリックの典礼(とくに聖務日課)に用いられるラテン語で創作された韻文詩(まれに散文詩)による賛美の歌ヒュムヌスhymnusをさし,典礼的な位置づけをもたない民衆的な賛美の歌や,宗教改革期以後に起こったプロテスタント系の賛美歌とは区別する。代表的なものは,いずれも中世に由来するもので,朝課の中で歌われる《テ・デウム》(神にまします御身をわれらたたえ),晩課の《アベ・マリス・ステラ》(うるわし海の星),終課の中で歌われる童貞聖マリアの交誦賛歌《アルマ・レデンプトリス》(救い主の聖なるおん母),《アベ・レジナ・チェロルム》(めでたし天の元后),《レジナ・チェリ》(天の元后喜びたまえ),《サルベ・レジナ》(めでたし元后),聖体の祝日の晩課に用いられる《パンジェ・リングア》(舌よ,ほめたたえよ),聖体降臨節の晩課で歌われる《ベニ・クレアトル・スピリトゥス》(創り主なる聖霊,来たりたまえ)などがある。 賛歌ははじめ東方の教会で発展したが,4世紀ミラノの司教アンブロシウスによって西方に伝えられた。…

※「《アベ・レジナ・チェロルム》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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