世界大百科事典(旧版)内の《カバレリア・ルスティカーナ》の言及
【オペラ】より
… ベルディとワーグナー以後は,彼らに匹敵するほど偉大なロマン派オペラの作曲家はもはや現れなかった。ドイツではワーグナー風の技法をメルヘンの世界と結びつけたフンパーディンクの《ヘンゼルとグレーテル》があり,イタリアでは,下層市民の生活に題材をとり,なまなましい現実感を盛り上げたマスカーニの《カバレリア・ルスティカーナ》とレオンカバロの《パリアッチ》が現れた。しかし,マスカーニやレオンカバロによるベリズモ(写実主義)オペラの成功は一時的なものにすぎず,18世紀以来イタリアで培われてきたベル・カント唱法の伝統を受け継いで抒情的旋律美の最後の峰を築いたのは,《ラ・ボエーム》や《蝶々夫人》で知られるプッチーニであった。…
【マスカーニ】より
…84年退学して旅回りのオペレッタ一座の指揮者となる。88年シチリアの民衆生活に題材をとった一幕オペラ《カバレリア・ルスティカーナCavalleria rusticana》によって,ソンゾーニョ出版社主催のコンクール第1位を受賞。このオペラは大成功を博した90年の初演以来レオンカバロの《パリアッチ》とともに,ベリズモ・オペラの代表作とされる。…
※「《カバレリア・ルスティカーナ》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」