世界大百科事典(旧版)内の《トリスタンとイゾルデ》(文学)の言及
【ゴットフリート】より
…彼が騎士でなかったのは確かなようであるが,身分についてはシュトラスブルクの官吏,学校の教師,学者,聖職者などさまざまな推測が行われている。彼の作とされる抒情詩もあるが,本領は叙事詩であり,未完の《トリスタンとイゾルデTristan und Isolde》(1210ころ)は中世ドイツ文学の代表作である。未完の理由は彼の死とも,詩作上の行詰りとも言われる。…
【トリスタンとイゾルデ】より
…フランスを中心に広くヨーロッパに流布した恋愛伝説の主人公。コーンウォール王マルクの甥トリスタンTristanと,マルクに嫁ぐアイルランド王女イゾルデIsolde(フランス語でイズーIseut)は,誤って媚薬入りの酒を飲み,激しい恋に落ちる。モロアの森に追放されたあと,二人は離別を強いられるが愛は変わらず,やがて重傷を負ったトリスタンがイゾルデの到着を待ちきれず死ぬと,イゾルデもあとを追うようにして死ぬ。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」