《ハッチンソン大佐の生活の回想》(読み)はっちんそんたいさのせいかつのかいそう

世界大百科事典(旧版)内の《ハッチンソン大佐の生活の回想》の言及

【回想録】より

…たとえば,ルイ11世,シャルル8世などに仕えたコミーヌ,17世紀のフロンドの乱に自身活発な役割を演じたレス枢機卿Jean‐François Paul de Gondi,cardinal de Retz(1613‐79),またルイ14世時代の宮廷政治の内幕を辛辣な筆致で活写してみせたサン・シモン公爵などの回想録,また晩年の失意のナポレオンによる回想の談話をラス・カーズが書きとめ,編集した《セント・ヘレナの記録》などがある。歴史的な激動期のあと,注目すべき回想録が生まれるのは当然な話で,イギリスでも17世紀の清教徒革命,王政復古と相次いだ宗教的・政治的動乱のあとに,《ハッチンソン大佐の生活の回想》,K.ディグビー卿Sir Kenelm Digby(1603‐65)の《個人的回想》など異色あるものが出た。前者は変動にまきこまれて苦難をなめた清教徒の軍人の生涯を死後その妻が愛惜をこめて書きつづった追憶記であり,後者はこうした激動期の政界を巧みに泳ぎわたった外交官・学者の経歴をかなり自慢もまじえて物語ったもの。…

※「《ハッチンソン大佐の生活の回想》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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