《光の世紀》(読み)ひかりのせいき

世界大百科事典(旧版)内の《光の世紀》の言及

【カルペンティエル】より

…1928年から39年に至るフランス生活の中で,ブルトン,アラゴン,ペレ等々のシュルレアリストと接触して,彼らの求める〈驚異的なもの〉がラテン・アメリカでは文字どおり現実の中に遍在しているという認識に到達,これを〈驚異的なる現実〉と名づけると同時に,この理論に基づいて《エクエ・ヤンバ・オー》(1933)を皮切りに,長く実り豊かな創作活動を開始する。原始楽器を求めてオリノコ川を遡行する音楽家の旅に託して新大陸の生の複合的性格を明らかにする《失われた足跡》(1953),カリブ海域にも波及した大革命の結果を丹念に追った《光の世紀》(1962),啓蒙的な独裁者の優雅な日々と惨めな末路をたどった《方法再説》(1974),第1次大戦,スペイン内戦,メキシコ革命,キューバ革命という歴史的事件と絡めて一族の波乱の運命を語った《春の祭典》(1978),コロンブスの祝聖をめぐる物語《ハープと影》(1979)などが代表作。ほかにも中編に《追跡》(1956),《亡命権》(1972),《バロック協奏曲》(1974)があり,短編に《時との戦い》(1958)があり,さらに多数の音楽関係の著作がある。…

※「《光の世紀》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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