《喜劇論》(読み)きげきろん

世界大百科事典(旧版)内の《喜劇論》の言及

【メレディス】より

…この妻の死後彼は幸福な再婚をし,小説と詩集をつぎつぎに発表してゆく。小説の代表的なものとしては,聡明で情熱的なイタリア系の歌姫を主人公とする《サンドラ・ベローニ》(1864),その続編でイタリア独立運動を背景とする《ビットリア》(1867),詐欺師めいた父親とその息子の関係を,ドイツの森林地方を舞台に物語る《ハリー・リッチモンドの冒険》(1871)のほか,喜劇は軽妙な批判精神によって人間社会を洗練する力であるという《喜劇論》(1877),それに基づく最高傑作《エゴイスト》(1879)などがある。このように彼の題材は多様であるが,その本領は主知的であると同時に抒情的でもある巧緻(こうち)な文体によって展開される社会喜劇であり,とくに聡明で積極的な女性の活躍が特徴である。…

※「《喜劇論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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