《大津絵》(読み)おおつえ

世界大百科事典(旧版)内の《大津絵》の言及

【大津絵】より

…初めは〈天神〉や〈十三仏〉,〈青面金剛〉や〈来迎阿弥陀〉など,庶民日常の礼拝に供される仏画がすべてで,単なる鑑賞用のものではなかったが,元禄年間(1688‐1704)を前後するころから世俗的な画題のものも登場してくるようになる。その世相風刺の寓意を宿したユーモラスな内容に,大津絵の人気はますます高まり,仏画は圧迫されて,ついには姿を消すようになる。戯画的な要素を強めた世俗画の画題もしだいに淘汰されて,俗謡〈大津絵節〉にうたい込まれた,下記の10種類にまで限定されるようになる。…

【大津絵節】より

…以前は〈大津の名物二上り〉といわれ,現在の滋賀県大津市がまだ宿場町であったころ,遊里柴屋町の妓女たちが歌いだしたのが初めといわれている。同地の土産として売られていた,災厄よけの一枚絵の画題をつづり合わせた内容が元歌で,流行とともに多くの替歌が作られ,略して〈大津絵〉ともいい,各地方に広く伝えられている。【舘野 善二】。…

【大津絵物】より

…大津絵を題材とした所作事の総称。絵の中の人物・動物がぬけ出して踊るという形が多い。…

※「《大津絵》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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