《安楽集》(読み)あんらくしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《安楽集》の言及

【浄土教】より

…曇鸞の浄土教が《無量寿経》を中心とする傾向が強かったのに対し,隋・唐初に活躍した道綽と,その門下の善導とは,《観無量寿経》を中心に説法教化した。道綽の主著たる《安楽集》は《観無量寿経》の講義説法を集録した綱要書とされている。善導は,国都の長安に出て民衆を教化し,《観無量寿経疏》を著して曇鸞,道綽の浄土教義を整然と組織化するとともに,〈浄土変相〉などの絵画を描いた。…

【道綽】より

…しかし,曇鸞の浄土教が《無量寿経》を重視する傾向が強かったのに対し,廃仏による還俗を強制され末法の時代が到来したと実感した道綽は,王舎城の悲劇に始まるという劇的構成をもち在家者の浄土往生の具体的方法を順序だてて提示する《観無量寿経》を重視して説法教化した。主著《安楽集》は《観無量寿経》の解説書である。彼の教義は門下の善導に受け継がれ大成される。…

※「《安楽集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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