世界大百科事典(旧版)内の《意志と表象としての世界》の言及
【エロス】より
…プラトンが〈ダイモン〉と名づけ,つねに陶酔とか狂気とかに関連づけられるエロスの現象は,近代哲学の主流を占めた理性主義の立場からは扱いにくいものであったのであろうか。はたして例外的に本格的にエロス・性愛の形而上学を展開したのは非合理主義の哲学者ショーペンハウアーの《意志と表象としての世界》(1819)であった。人間男女がのぼせ上がる恋愛は〈種族の意志〉としての性衝動の発現による悲喜劇的幻影にすぎないと彼は説いている。…
【ショーペンハウアー】より
…また東洋学者F.マイヤーとの交友を通じてインドの古典に開眼する。18年に主著《意志と表象としての世界》を完成,翌年刊行したが,まったく無視される。20年にベルリン大学講師の地位を得たが,ヘーゲルに対抗して講義時間をヘーゲルのそれに合わせたため聴講者はなく,半年で辞職。…
※「《意志と表象としての世界》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」