世界大百科事典(旧版)内の《抛入岸之波》の言及
【抛入】より
…1624年(寛永1)ころから流行した立花(りつか)にかわる隆盛をもたらし,それとともに新興流派の勃興をみるにいたった。その理由は約束ごとの多い立花とは対照的に〈軽く花をいける〉(《源氏活花記》1764成立)ことができて,《抛入岸之波》(1740成立)が〈小座敷・囲(かこい)などの小床に一種一輪によらず,幽にして形を甚(はなはだ)つくらうことなく,ちょとさし入て,さびたる風情にかろく生けなしたる〉を〈なげいれ〉と記すように,気易く自由にいけられることによる。それが立花愛好者よりも幅広い一般大衆にたしなまれて流行の花形となった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」