《東方案内記》(読み)とうほうあんないき

世界大百科事典(旧版)内の《東方案内記》の言及

【大航海時代】より

…またこの年〈遠方会社〉が設立され,翌95年にはジャワに向けて最初の船隊が派遣された。これと同じ時期にポルトガルとインドで勤務したオランダ人ファン・リンスホーテンが《東方案内記》を刊行したことによって,スペイン,ポルトガルの植民地に関する情報,航路の詳細が初めて公開された。第1回のオランダ船隊は1596年にジャワのバンテンに到着し,コショウを積荷にして帰国した。…

【ファン・リンスホーテン】より

…若いときスペインに渡り,1583年にインドのゴアに着き,大司教に仕えて約5年同地に滞在した。92年に帰国し,各地での豊富な見聞を《東方すなわちポルトガル領インド水路誌》(邦訳《東方案内記》)などに記して95‐96年に出版した。1595年にオランダを出帆し,東インドに向かったハウトマンの船隊は少なくともこの書物の一部を知っていたと思われる。…

【マレー語】より

…マレー民族以外の固有の言語をもつ民族により,島々の間で交易語としてマレー語が用いられた歴史は古いが,マレー語のそのような役割は今日も変わっていない。1596年《東方案内記》を著したオランダのJ.H.vanリンスホーテンは,〈マラヨMalayo語は全東方の言語のうちで最も洗練されていて,ヨーロッパのフランス語のような〉共通語として機能していることを指摘している。 文字は7世紀の碑文では南インド系のパッラバ文字,13世紀からはアラビア文字が文献で用いられ,マレーシアでは近年までアラビア文字で書かれることが多かった。…

※「《東方案内記》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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