世界大百科事典(旧版)内の《煤煙》の言及
【森田草平】より
…それらの体験が後年《夏目漱石》正・続(1942‐43)の実感的漱石論を生む。他方平塚らいてうとの恋愛事件(1908)に取材した長編《煤煙(ばいえん)》(1909)を発表,知識人男女の恋愛を通して近代の不安を描く作として世評を呼び,その続編《自叙伝》(1911)を書く。大正期には創作よりも翻訳を多く手がけたが,23‐25年の自伝的長編《輪廻(りんね)》で復活,以後《吉良家の人々》(1929)その他の歴史小説を多く執筆した。…
※「《煤煙》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」