《貴嶺問答》(読み)きれいもんどう

世界大百科事典(旧版)内の《貴嶺問答》の言及

【古文書学】より

…書札礼とは書札を調える際に守るべき形式,用語,用字などに関する礼式の総体のことで,これに関する書物も書札礼と呼んでいる。書札礼の早いものに平安末期の《貴嶺問答》があり,その後多数の書物が作られている。とくに1285年(弘安8)制定の《弘安礼節》は後宇多天皇の勅撰であり,書札様文書が国政上最高の地位をしめるにいたったという事態に相応ずるものである。…

【書札礼】より

…これは《明衡(めいごう)往来》ともいわれ,出雲守藤原明衡の手になる往復書簡の例文集で,以後数多くみられる往来物の最初に位するものである。《雲州消息》はまだ書札の範例集にすぎないが,平安末期に藤原忠親の著した《貴嶺問答》にいたってはじめて書札礼に関する記事がみられる。これも書札の例文を集めたもので,最後に〈消息事〉として,〈抑〉という字は行の上には書かないというような,簡単な作法8項目を記したものであるが,書札礼について記した最初の書物として注目される。…

【中山忠親】より

…激動期に記した日記《山槐記》は史料として貴重。有職故実に関する往来物《貴嶺問答(きれいもんどう)》(《群書類従》所収)も忠親の撰といわれる。また《今鏡》《水鏡》の作者に擬せられることがあるが確かではない。…

※「《貴嶺問答》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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