《青湾茶話》(読み)せいわんさわ

世界大百科事典(旧版)内の《青湾茶話》の言及

【煎茶道】より

…亀田窮楽,彭城百川(さかきひやくせん),伊藤若冲,曾我蕭白,池大雅といった京洛の文人雅客や木村蒹葭堂(けんかどう)など大坂の文人などが,売茶翁の煎茶に関心を寄せ愛好するにいたり,京都を中心に煎茶道,煎茶趣味の流行は,いっそう確かなものとなっていった。 江戸中期,大坂出身で,一時京都の鳴滝,泉谷に隠棲した大枝流芳(生没年未詳)は,風流風雅に生きた人物で,香道や花道にもくわしく〈風流の好事家〉とさえ評されたが,彼は日本最初のまとまった煎茶書ともいうべき《青湾茶話(せいわんさわ)》(1756刊,のち《煎茶仕用集》と改名)を残している。中国の茶書を渉猟しての,文人趣味的な内容のものであるが,売茶翁の風流を継ぐものとされ,このころから茶の湯の世界を意識し,煎茶の独自性,存在を主張する行動が目だちはじめている。…

※「《青湾茶話》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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