【せん】(読み)せん

百科事典マイペディア 「【せん】」の意味・わかりやすい解説

【せん】【せん】

東洋,ことに中国の建築材料。粘土を固めて焼いた,煉瓦に相当するもので,家屋の各部,城壁,墳墓,塔などの構築に用いられた。戦国時代ごろ黄河流域で盛んに使われ始め,漢代には一般化して発達,後代まで広く用いられた。長方形の条【せん】(長方【せん】)が主で,ほかに正方形の方【せん】,大型で中空な空【せん】などがある。表面には文字銘,文様や画像が型押しされることも多く(画像【せん】),彩色したり,彩画したものもあり,後世にはで色をつけた瑠璃(るり)【せん】も現れた。【せん】は中国から朝鮮,安南に伝わり,日本でも藤原宮その他で用いられた。
→関連項目営城子壁画墓始皇陵【せん】槨墓臨【し】古城址

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