あばたも靨(読み)あばたもえくぼ

ことわざを知る辞典 「あばたも靨」の解説

あばたも靨

好きになると、醜いあばたさえ可愛らしいえくぼに見える。惚れた目には欠点までも長所に見えるというたとえ。

[使用例] 恋愛とは陶酔ですから、いつでも相手を冷静に、まるで科学実験のモルモットでも調べるように眺めるというわけにはいかない。恋愛をすれば、どうしても相手のアバタもエクボと見えるのは当然でしょう[遠藤周作*恋愛とは何か|1972]

[解説] 「あばた」は、ほうそう天然痘)が治ったあとに顔面に残る発疹の跡のことで、広く類似した吹き出物の跡を指しても用いられます。靨は、笑った時にできる頬の窪み。客観的には両者を見まちがうことはあり得ないが、誇張表現によっておかしみを添え、印象を強めています。

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android