あふなあふな(読み)アフナアフナ

デジタル大辞泉 「あふなあふな」の意味・読み・例文・類語

あふな‐あふな

[副]分相応に。身の程にふさわしく。
「―思ひはすべしなぞへなく高く卑しき苦しかりけり」〈伊勢・九三〉
[補説]「おおなおおな」との異同未詳

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「あふなあふな」の意味・読み・例文・類語

あふな‐あふな

〘副〙 めいめいの力量に応じて。それぞれの分に応じて。おおなおおな。
伊勢物語(10C前)九三「あふなあふな思ひはすべしなぞへなく高きいやしき苦しかりけり」
[語誌]「おほなおほな」と表記される語と同一語とする説もあるが、別語ともいわれる。「伊勢物語真名本」の該当部分は「随分」と表記する。語源は「合ひな合ひな」(「な」は「朝な朝な」の「な」に同じ)のウ音便形の転じたものとする説、「あぶなあぶな」と読んで「あぶなし(危)」の語幹畳語とする説などがある。

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