いちゃ(読み)イチャ

デジタル大辞泉 「いちゃ」の意味・読み・例文・類語

いちゃ

《「いちや」とも》若い女の通称。また、乳母下女などの通称。
「―に念を入れてくんでこいと仰せ付けられい」〈虎明狂・お茶の水

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「いちゃ」の意味・読み・例文・類語

いちゃ

〘名〙 (「いちゃつき」の略)
① =いちゃつき
洒落本・寸南破良意(1775)新ござ「あんなかわ羽織と、いちゃなぞは、一向ない所さ」
② =いちゃつき
歌舞伎・傾城浜真砂(1839)大詰海道でいちゃがあると、馬方が困るばかりぢゃ」
③ =いちゃつき
※洒落本・窃潜妻(1807)下「何の内方の払いにいちゃがあってよいものか」

いちゃ

〘名〙 (「いちや」とも) 若い女の通り名。また、子守、乳母、下女などの通り名として用いられた。
言継卿記‐大永七年(1527)六月二〇日「上臈御局上臈、御ちの人、長橋あやや、いちや」
[補注]良家子女や若嫁などに付き添って何くれとなく面倒をみたり、その過失尻拭い役割まで担わされることも多かったらしく、「咎(とが)をいちゃが負う」という成句もできた。

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