ういろう(外郎)(読み)ういろう

百科事典マイペディア 「ういろう(外郎)」の意味・わかりやすい解説

ういろう(外郎)【ういろう】

薬および蒸菓子の名。中国元朝の礼部員外郎であった陳氏が日本に帰化し,透頂香(とうちんこう)という薬を製した。この薬は頭痛を治し胃熱を除くとされて普及し,陳氏の子孫小田原に移ってからは〈外郎〉とも通称された。菓子のういろうはこの薬に色や形が似ているところからその名があるともいわれる。もち米粉,うるち米粉,黒砂糖,クズ粉などを練り合わせ蒸したもので,白砂糖を用いたものや,抹茶(まっちゃ),ワラビ粉,ニッケイなどで風味をつけたものもある。名古屋山口のものが有名。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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