うっそり(読み)ウッソリ

デジタル大辞泉 「うっそり」の意味・読み・例文・類語

うっそり

[副]心を奪われてぼうっとしているさま。
こがらしの吹く世の中を忘れたように、―として歩いて行く」〈芥川枯野抄
[名・形動]近世語》ぼんやりしていること。うっかりしていること。また、そのさまや、そういう人。
「さうとは知らず―な女中方」〈伎・加賀見山再岩藤

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「うっそり」の意味・読み・例文・類語

うっそり

[1] 〘副〙 (「と」を伴っても用いる) 心をうばわれてぼんやりしているさまを表わす語。
※雑俳・たから船(1703)「うっそりと・びくびくを待つ釣のうけ」
其面影(1906)〈二葉亭四迷〉二二「色光沢(つや)の悪い薄汚ない、うッそりとした婿殿の顔を見ると」
[2] 〘名〙 (形動) 注意が足りないこと。ぼんやりしているさま。また、そのような人。
浮世草子傾城色三味線(1701)大坂「それほどのうっそりとはしらいで、養子にせし事よみぢのさはり」

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