おちゃっぴい

精選版 日本国語大辞典 「おちゃっぴい」の意味・読み・例文・類語

おちゃっぴい

〘名〙 (形動)
① (「おちゃひき(御茶挽)」が変化した語) 働いても金にならない、割のあわないこと。
浄瑠璃神霊矢口渡(1770)四「命がけの事手伝はせ、御褒美(はうび)を貰(もら)ふ時は親方一人であたたまる。此六蔵はおちゃっぴい」
女の子おしゃべりで出しゃばりなさま。年齢に似合わないでませているさま。また、そういう少女。はねっかえり。
※雑俳・川柳評万句合‐宝暦一三(1763)義五「おちゃっぴい鼻の穴からけむをふき」
随筆守貞漫稿(1837‐53)一九「発才と云こと今も京坂婦女の優ならざるを『はっさひ』と云江戸にて『おちゃっぴい』と云」
[語誌](1)②については、類義語「おきゃん」「おてんば」とは異なり、本来、その言説の面に重点を置いた表現である。
(2)挙例の「随・守貞漫稿‐一九」でいうように、上方語「はっさい(発才)」に対応する江戸語と見られる。
(3)「お茶挽き」を語源と見るのが穏当と思われるが、その経路はわからない。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「おちゃっぴい」の意味・読み・例文・類語

おちゃっぴい

[名・形動]
女の子が、おしゃべりで、出しゃばりなさま。また、そういう少女。「おちゃっぴいな小娘」
《「おちゃひき」の音変化》働いても金にならず、割の合わないこと。
「御褒美を貰ふ時は親方一人であたたまる。この六蔵は―」〈浄・矢口渡
[類語]おませおしゃまきゃぴきゃぴいけいけのりのりぴちぴち生き生き元気活発溌剌はつらつ生生せいせいおきゃん

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