かっか

精選版 日本国語大辞典 「かっか」の意味・読み・例文・類語

かっ‐か

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 光り輝くさま、非常に明るいさまを表わす語。
※中華若木詩抄(1520頃)中「暁日を遮るものなけれは、かっかとしてあるぞ」
② 激しい熱であつくなるさま、火が盛んにおこるさまを表わす語。
浄瑠璃・難波丸金鶏(1759)深草砂川「始末せずと濶魁(クヮックヮと)たきや」
③ からだが燃えるように熱くなるさまを表わす語。怒りや不満などで興奮するさまにもいう。
歌舞伎・いとなみ六方(1674頃)「わかきときよりは、かっかこくられ申さぬこんだは」
※笹まくら(1966)〈丸谷才一〉四「なんぼおとなしいワシでもな、カッカするときはカッカする」
景気がよいさま、気前のよいさまを表わす語。
※椀久物語(1899)〈幸田露伴〉三「店の金銭は十分に此の鼻が攫み出いて、くゎっかと撒(ま)いて仕舞ふたれば」
大声で笑うさまを表わす語。
※霧の中(1947)〈田宮虎彦〉「義介焼酎をあおると、カッカと声をたてて笑った」
[2] 〘名〙 景気がよいこと。気前がよいこと。
※浄瑠璃・難波丸金鶏(1759)三軒家貸座鋪「昔のくっくに引かへて御不自由なお住居」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「かっか」の意味・読み・例文・類語

かっか

[副](スル)
火が盛んに燃えるさま。「炭火かっかとおこる」
ひどくほてるさま。「からだじゅうがかっか(と)する」
興奮して冷静さが失われるさま。逆上するさま。「あいつはすぐかっか(と)するたちだ」
[類語](1めらめらぼうぼう炎炎かっとかんかんぼっとぱっとぽっぽぱちぱち猛火烈火炎上大火火の海丸焼け全焼火だるま燃え盛る燃え広がる燃え上がる燃え立つ/(3かんかんかりかりぷりぷりぷんぷんぷいとむしゃくしゃかちんかっとぷんとつんとつんつんつんけんけんけんけんもほろろつっけんどんぷっつん逆上堪え難いたまらない忍び難いやりきれない激昂激怒激発エキサイト激する血走る癇癪かんしゃく憤懣ふんまん憤怒憤激短気短慮気短きみじか気が短い席を蹴る切れる堪忍袋の緒が切れる瞬間湯沸かし器怒り心頭に発するけんか腰ちゃぶ台返し邪険むげに意地悪素気すげ無いそっけないつれないよそよそしいにべない冷たい気がないぎすぎすぶっきらぼう意地悪い刺刺とげとげしい・取り付く島も無い・ないがしろ白い目で見る軽んずる

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