デジタル大辞泉
「かり」の意味・読み・例文・類語
かり[助動]
[助動][○|○|かり|○|○|○]《助動詞「けり」にあたる上代東国方言》用言や助動詞の連用形に付いて、回想・詠嘆の意を表す。…たなあ。
「旅とへど真旅になりぬ家の妹が着せし衣に垢付きにかり」〈万・四三八八〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
かり
(
形容詞、または、形容詞型活用の助動詞「べし」「まじ」などの連用形語尾「く」に、ラ変動詞「あり」が付いて融合したもの) 形容詞、または、助動詞の
活用形の
一部として扱われるが、
カリ活用の
形容動詞としたり、形容詞と助動詞「あり」とに分析したりする扱いかたもある。
※
万葉(8C後)五・七九三「世の中は空しきものと知る時しいよよますます悲し可利
(カリ)けり」
※
伊勢物語(10C前)六「女のえ得
(う)まじかりけるを、年を経てよばひわたりけるを」
かり
〘助動〙 助動詞「けり」の上代東国方言。
※万葉(8C後)二〇・四三八八「旅と云
(へ)ど
真旅になりぬ家の妹
(も)が着せし衣に垢
(あか)付きに迦理
(カリ)」
かり
〘名〙
樗蒲(かりうち)に用いる
さいころ。平たく、
楕円形をしたもの四個からなり、四個とも
一面を黒く一面を白く塗って、その
うちの二個の黒い面には牛を描き、他の二個の白い面には
きじを描く。〔十巻本和名抄(934頃)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報