がえ(読み)ガエ

デジタル大辞泉 「がえ」の意味・読み・例文・類語

がえ[終助]

[終助]《上代東国方言。連語がえ」からかという》(文末にあって)反語の意を表す。…か、いや、そうではない。
上野かみつけの佐野の舟橋取り放し親はくれどさかる―」〈・三四二〇〉

が‐え[連語]

[連語]格助詞「が」+名詞「」。上代東国方言》…するうえに。…する一方で。
「赤見山草根刈りそけ逢はず―あらそふいもあやかなしも」〈・三四七九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「がえ」の意味・読み・例文・類語

が‐え ‥へ

〘助〙 文末にあって反語の意を表わす上代東国方言。「やは」または中古以後に見られる「かは」に相当する。
万葉(8C後)一四・三四二〇「上毛野(かみつけの)佐野の舟橋取り放し親は離(さ)くれど吾(わ)は離(さ)かる賀倍(ガヘ)
[補注]連語の「がえ」から派生したものか、といわれる。

が‐え ‥ヘ

〘連語〙 (格助詞「が」に「上」の意の体言「へ」が付いたもの) 「…するうえに」「…する一方で」の意を表わす上代東国方言。
※万葉(8C後)一四・三四六五「高麗錦紐解き放けて寝る我倍(ガヘ)にあど為ろとかもあやに愛しき」

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