がちがち(読み)ガチガチ

デジタル大辞泉 「がちがち」の意味・読み・例文・類語

がち‐がち

[副]
堅い物が連続してぶつかり合う音を表す語。「寒くて歯をがちがち(と)いわせる」
ある物事にこだわって、ゆとりがないさま。「がちがち勉強する」
[形動]
非常に堅くなっているさま。「がちがちに固まる」「がちがちな芋」
欲の深いさま。「がちがち守銭奴
極度の緊張恐怖で、体や筋肉がこわばるさま。「本番を前にがちがちになる」
考えや決まり事などに、柔軟性がないさま。融通がきかないさま。「がちがち制限を設ける」
アクセントチガチ、はガチガチ
[類語]1がちゃがちゃがちんがつんごつん1堅いこわ硬質堅硬生硬硬直かちかちかちんかちんこちこちハードかたさ硬化剛性ごつい厳つい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「がちがち」の意味・読み・例文・類語

がち‐がち

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 堅いものが、幾度かぶつかり合ってたてる音を表わす語。
※松翁道話(1814‐46)四「たばこ呑んだ後の吸ひがらを、火鉢の縁や火入れで、ぐゎちぐゎちとたたく人があるものぢゃ」
② 寒さや恐怖のためにふるえるさまを表わす語。
浄瑠璃井筒業平河内通(1720)四「一生怖い目知らぬ身も、がちがち顫ひどまぐれ」
③ ゆとりがなくて忙しそうなさまを表わす語。
合巻正本製(1815‐31)九「おれがぐゎちぐゎちあせってさへ、とんと内がまはらぬに」
[2] 〘形動〙
① 物の堅いさま、堅いものがぶつかり合って音をたてるさま。
※最後の殉教者(1959)〈遠藤周作〉「だんだん震えがきまして歯はがちがちになり」
② ひどく緊張し、動作がぎこちないさま。「本番でがちがちになる」
③ ゆとりがないさま、時間的にぎりぎりであるさま。
※舗道雑記帖(1933)〈高田保〉ヨーヨー時代「がちがちの所でやっとその時は間に合ったが」

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