がり
① 娘、また嫁を、人形浄瑠璃社会などでいう。
(イ) (「
しんがり」の略か) 子ども、
幼児のこと。〔日本隠語集(1892)〕
※いやな感じ(1960‐63)〈
高見順〉三「俺んとこも
ガリ(子供)ができた」
(ロ) (「
しんがり」の略)
露店などで、店を出す場所の一番はずれのところ。
※笹まくら(1966)〈
丸谷才一〉二「裾
(ガリ)というのは店を張る場所としてはいちばん不利だということを」
③ (「がりがりとかじる」ところから)
生薑(しょうが)を
すし屋でいう。
がり
※赤い孤独者(1951)〈
椎名麟三〉二「ガリが書けなくて毛筆専門にやっていたが」
がり
〘名〙 しかること。
叱責。
譴責(けんせき)。「がりを食
(く)う」の形で、しかられるの意にいう。
※歌舞伎・因幡小僧雨夜噺(1887)四幕「
親分に、がりを喰ふのが見える様だ」
がり
〘副〙 (「
ごうり(
毫厘)」の変化した語か) まったく。少しも。
寸分。
※
葬列(1906)〈
石川啄木〉「これと毫厘
(ガリ)寸法の違はぬ女が、昨日の午過、
伯父の家の門に来て」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「がり」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「がり」の読み・字形・画数・意味
【吏】がり
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
がり
すしに添えて出す、しょうがの甘酢漬け。しょうがを薄切りにして軽くゆで、甘酢に漬けて作る。◇ガリガリとかむところからこの名があるとされる。「ガリ」とカタカナで書くことも多い。
出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内のがりの言及
【マグロ(鮪)】より
…刺身やすし種としてもっとも価値が高い。ただし,産卵後のものは〈がり〉とか〈らっきょ〉とかいわれ身が柔らかく不味である。同様に肉に脂っ気が多く身が赤いミナミマグロの価値も高い。…
※「がり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」