きり油(読み)キリユ

化学辞典 第2版 「きり油」の解説

きり油
キリユ
tung oil

アブラギリ種子から圧搾法によって得られる乾性油主産地中国で,日本でも産する.中国種のものを支那きり油または単にきり油,日本種のものを日本きり油といい,前者のほうがやや乾燥性にすぐれている.主成分エレオステアリン酸およびオレイン酸グリセリドで,有毒成分も含有するので食用にはならない.ペイントワニス油紙,油布,リノリウム製造などに用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「きり油」の意味・わかりやすい解説

きり油
きりゆ
tung oil

「とうゆ」ともいう。油ぎりの種子から得られる代表的乾性油塗料,リノリウム,油紙,唐傘などの製造に利用される。主成分はトリエン構造をもつα-エレオステアリン酸で,約 60~80%を占める。乾性油の中では比較的乾燥性,反応性が高い。

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