ぎりぎり(読み)ギリギリ

デジタル大辞泉 「ぎりぎり」の意味・読み・例文・類語

ぎり‐ぎり[副]

[副]
物が強く擦れ合う音やそのさまを表す語。「歯をぎりぎり(と)食いしばる」
強く力を入れるさま。また、強く巻きつけるさま。「ひもでぎりぎり(と)縛る」
気がいらだつさま。
「もう―して来た葉子は剣を持った声で」〈有島或る女
[類語]きりりぎりりきりきりきしきしぎしぎしきいきいぎいぎいきしりぎしりみしみしみりみりめりめり

ぎり‐ぎり[名]

頭頂にあるつむじ。転じて、頭の頂上
爪先つまさきより―まで打ち込み」〈浄・宵庚申

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ぎりぎり」の意味・読み・例文・類語

ぎり‐ぎり

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 物のきしってたてる音などを表わす語。歯をくいしばる音やさまなどにいうことが多い。
※玉塵抄(1563)五一「車のやうなを、わくをくるをとが民村の南北そこそこにひびいたぞ、ぎりぎりとなるぞ」
② 強く、力を入れたり力がはいったりするさまを表わす語。特に、きつく巻くさまにいうことが多い。また、こわばり固まるさまにもいう。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉中「彼女は急いで衣服引っ掛、細帯(しごき)ギリギリと巻き付けて」
③ 気がいらだつさまを表わす語。いらいら。
洒落本・後編婭意忋思(1802)「ごうきにおろされたのかげでぎりぎりしてゐた」
[2] 〘形動〙 容易にはとけないように強くしばるさま。
不在地主(1929)〈小林多喜二〉一「首ったけの借金百姓をギリギリにしばりつけてゐた」

ぎり‐ぎり

〘名〙 (渦を巻いているさまからいう) 頭のつむじ。また、頭のてっぺん百会(ひゃくえ)
浄瑠璃曾根崎心中(1703)「おのれが頭のぎりぎりから爪先まで、切り刻んでも、これが腹がゐるものか」

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