ぐち(読み)グチ

デジタル大辞泉 「ぐち」の意味・読み・例文・類語

ぐち

《「くち」とも》シログチ別名 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「ぐち」の意味・読み・例文・類語

ぐち

〘接尾〙 名詞に付いて、それとともにの意を表わす。…ごと。…ぐるみ。近世上方語。
男重宝記(元祿六年)(1693)五「京にては入物ぐち根ぐちなどといふを、但馬(たじま)の方にては入物ほうど根ほうどと言へり」
浄瑠璃菅原伝授手習鑑(1746)二「釜(かま)ぐちそっと取ってこい」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ぐち」の意味・わかりやすい解説

ぐち

上方端唄(かみがたはうた)の曲名。作詞者・作曲者不詳。本調子。心をときめかして愛人とたまさか会う夜も、満足に思いを満たされぬまま別れをかこつ女の愚痴を歌う。「お前の袖(そで)とわしが袖」以下、寂しいなかに明るさの漂う叙情味豊かな作曲は、歌舞伎(かぶき)の下座(げざ)音楽に生かされ、『恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)』の「封印切(ふういんきり)」の場では、梅川と忠兵衛のせっぱ詰まった心理描写をいっそう引き立たせて舞台効果の役割を十分に果たす。また殺しの場面にも一つ鉦(がね)をあしらって使われている。

[林喜代弘]

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