さらさら

精選版 日本国語大辞典 「さらさら」の意味・読み・例文・類語

さら‐さら

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 物が軽く触れあってたてる音などを表わす語。また、風や雨、雪、波などの音、水の浅く流れる音、物の煮え立つ音、茶づけを食べる音などを表わす語。
蜻蛉(974頃)中「天風うち吹きて、海のおもていとさわがしう、さらさらとさわぎたり」
源平盛衰記(14C前)一〇「御念珠さらさらと押揉せ御坐ければ」
物事がすみやかに進むさま、物事がつかえないで、よどみなく行なわれるさまを表わす語。すらすら。
平家(13C前)四「橋の行桁をさらさらさらと走りわたる」
咄本一休咄(1668)二「立ながら一筆さらさらとかき給ひ」
③ さっぱりとしたさま、いやみのないさまを表わす語。
※評判記・満散利久佐(1656)小藤「さらさらと、うたひちらす、はな哥は、天下無双也」
④ 物にしめり気やねばり気がなく、さっぱりしているさま、かわいていて、べとべとしていないさまを表わす語。
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「癖の無いさらさらした洗髪を」
[2] 〘形動〙 しめり気やねばり気がなくさっぱりしているさま。
善心悪心(1916)〈里見弴〉「そこには、生温い、サラサラに乾いた〈略〉佐々の掌の感覚があった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「さらさら」の意味・読み・例文・類語

さら‐さら

[副](スル)
物が軽く触れ合う音を表す語。「風が笹の葉をさらさら(と)鳴らす」
浅い川の水がよどみなく軽やかに流れるさま。「小川さらさら(と)流れる」
つかえずに軽快に進むさま。「さらさらと署名する」
物に湿り気粘り気がなく、乾いた感じのするさま。「さらさら(と)した髪」
[形動]4に同じ。「さらさらな雪」
アクセントラサラ、はサラサラ
[類語]1ひゅうびゅうぴゅうひゅっとびゅんびゅんひゅうひゅうびゅうびゅうぴゅうぴゅうそよそよさわさわそよざわざわさやさやはたはたばたばた

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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