デジタル大辞泉
「ざらざら」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ざら‐ざら
[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 粗いものが擦れあってたてる音、粒状のものが沢山いっしょに落ちる時の音などを表わす語。
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「
コメ アワ ナド zarazarato
(ザラザラト) コボルル」
※
狂言記・三人片輪(1700)「蔵の戸を開かう、ざらざら」
② 手ざわりが粗く、なめらかでないさまを表わす語。
※俳諧・水の音(1723)「ざらざらと舌のささけや
ねこの恋」
③ 物事がささくれて荒々しい感じ、ぞっと
鳥肌(とりはだ)だつような感じを表わす語。
※鳥影(1908)〈
石川啄木〉三「一度砂を潜った様にザラザラした声を少し顫して」
④ 物事がすみやかに進むさま、物事がつかえないで、よどみなく行なわれるさまを表わす語。すらすら。さっさ。
※浮世草子・好色五人女(1686)三「りんが痴話文書きて取らせんとざらざらと筆を歩ませ」
⑤ 多くのものがならびつながるさまを表わす語。ぞろぞろ。
※雑俳・うき世笠(1703)「ざらざらと何れも通る
夜明方」
[2] 〘名〙 (形動) 手ざわりが粗く、なめらかでないこと。また、そのさま。
※烏物語(1908)〈
鈴木三重吉〉「
木目のざらざらに擦れ出た下
(おろ)し戸が」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報