しゃんと(読み)シャント

デジタル大辞泉 「しゃんと」の意味・読み・例文・類語

しゃん‐と

[副](スル)
物事がきちんと整っているさま。ちゃんと。
「箸函に―納めて」〈紅葉・二人女房〉
姿勢または態度などがだらけていないで、きちんとしているさま。「背筋を伸ばしてしゃんと立ちなさい」「めそめそしていないでしゃんとしなさい」
衰えを見せず、元気で活発にしているさま。「高齢なのにしゃんとしている」
確かに。きっぱりと。しかと。
「―短う通ひやむが、此の道のすい」〈浮・禁短気・四〉
[類語](1きちんとちゃんと確りきちんきちんきっちりかっちりがっちりきりっとぽっきりちょうどちょっきりジャストきっかりきちきちかっきりぴったりぴたっとぴたりどんぴしゃり規則的几帳面整然忠実忠実まめまめしいきりきりしゃんきりり甲斐甲斐しいきびきびてきぱきしゃきしゃきはきはきすいすい忠実まめ忠実まめやか小忠実こまめ手忠実てまめ足忠実あしまめ筆忠実ふでまめ骨身を惜しまず規則正しい手取り足取りまじめ大まじめまじめくそまじめ愚直四角四面誠実篤実真摯至誠信実篤厚質実堅実堅気かたぎ実直謹厳生一本一本気勤勉律儀義理堅い義理立て良心的/(2がばとがばっとむっくとむっくりむくりすっくしゃっきりついとすいとつとすっとさっとぱっと/(3ぴんしゃんぴんぴんしゃんしゃんしゃきっとしゃっきり不死身強靭タフ生き生き意気軒昂けんこう老健健やか強い元気健康丈夫無病息災無事健勝清勝壮健健全達者まめつつがない息災強壮強健頑健矍鑠かくしゃく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「しゃんと」の意味・読み・例文・類語

しゃん‐と

〘副〙
① 物事の状態が正しく、整っているさまを表わす語。きちんと。
※虎明本狂言・吃(室町末‐近世初)「胸をしゃんと結んで」
② 体を起こして姿勢正しく、態度・動作などもきちんと、しっかりしているさま、しっかり立ったさまなどを表わす語。
評判記・難野郎古たたみ(1666頃)伊藤小太夫「をどりふりいかにもしゃんとしてよし」
言語行動、考えなどがしっかりして、明瞭なさまを表わす語。ちゃんと。たしかに。はっきりと。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浄瑠璃薩摩歌(1711頃)鑓じるし「当座にしゃんと嫁入てのければ、よい物を」
④ 味などがすっきりしているさま、さっぱりしているさまなどを表わす語。
※評判記・秘伝書(1655頃)にほひの事「ちゃうじは、しゃんとすれども、是とても、人によりて、きらふものなり」

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