しんみり

精選版 日本国語大辞典 「しんみり」の意味・読み・例文・類語

しんみり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 心しずかに落ち着いているさまを表わす語。〔邇言便蒙抄(1682)〕
人情本春色梅児誉美(1832‐33)初「意気調子の騒唄(さはぎうた)、たえぬ世界に爰(ここ)はまた、閑幽(シンミリ)とした船宿の」
② 深く心にしみ入るさまや、やりとりの情のこまやかなさまなどを表わす語。
※歌舞伎・神有月色世話事(縁結び)(1862)「雨の降る夜にしんみりと、濡れたる傘のさし合ひも」
※はやり唄(1902)〈小杉天外〉八「低声(こごゑ)ながらしんみりとした調子で云った」
③ 心がしずんで、物さびしくしめやかなさまを表わす語。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉一「僕はしんみりと墓前に祈念した」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「しんみり」の意味・読み・例文・類語

しんみり

[副](スル)
心静かに落ち着いているさま。しみじみ。「親子水入らずでしんみり(と)語り合う」
もの寂しく、湿っぽい気分になるさま。「別れのあいさつにしんみり(と)する」
[類語]しめやか静かひそやか静寂静粛静閑閑静閑散閑寂清閑しじま森閑深深しんしん森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android