じゃんじゃん(読み)ジャンジャン

デジタル大辞泉 「じゃんじゃん」の意味・読み・例文・類語

じゃん‐じゃん

[副]
半鐘などが激しく続いて鳴る音を表す語。「早鐘はやがねじゃんじゃん(と)打ち鳴らす」
物事が盛んな勢いでたてつづけに行われるさま。次から次へと盛んに起こるさま。どんどん。「今夜はごちそうするからじゃんじゃん飲もう」「抗議電話じゃんじゃんかかる」
[名]
半鐘。
物事が終わりになること。おじゃん。
「たちまち川のなかへすぽんとおっこちて―よ」〈滑・八笑人・三〉
[類語]1しゃかしゃかじゃかじゃかしゃんしゃんじゃんじゃか/(2じゃかじゃかしゃんしゃんばかすかじゃかすかどんどんしゃきしゃきてきぱきすいすい引き続き綿綿縷縷続続延延長長脈脈続けざま立て続けぶっ続け連綿次次相次いでどしどしきびすを接する芋蔓式引きも切らず引っ切り無し我も我も矢継ぎ早畳み掛けるしょっちゅうのべつ不断常に絶えず終始始終ずっと日夜夜昼明け暮れ明けても暮れても寝ても覚めても朝な夕な昼夜をおかず昼夜を分かたず夜を日に継ぐずるずるべったりのべつ幕無し

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「じゃんじゃん」の意味・読み・例文・類語

じゃん‐じゃん

(古くは「ぢゃんぢゃん」とも表記)
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 続けて鳴る半鐘の音などを表わす語。
紀文大尽(1892)〈村井弦斎〉大火事「ジャンジャンと打鳴す早半鐘」
アブラゼミなどの激しく鳴きさわぐ声を表わす語。
※銀の匙(1913‐15)〈中勘助〉前「誰かが蝉をとって有合せの鳥籠に入れてくれた。〈略〉そばへよるとあばれてぢゃんぢゃんいふのが怖かった」
③ たてつづけに行動するさま、積極的に、また、はでに行動するさまなどを表わす語。
真理の春(1930)〈細田民樹たこ「毎日こんな所に来て、景気よくじゃんじゃんやってるくせに」
④ 怒りなどで興奮するさまを表わす語。
※アヒル競騒曲(1929)〈徳川夢声〉六「これだけの世話でも毎日となりゃウンザリだらう、〈略〉御もっともだけに余計呑天君はヂャンヂャンして」
⑤ 程度が甚だしいさまを表わす語。
※漫談集(1929)花の噂〈大辻司郎〉「花は盛りにはえ揃って、またジャンジャンと美しい」
[2] 〘名〙
① (その音から) 半鐘。また、その音。
洒落本・美地の蛎殻(1779)序「四っ明の拍子木は、店者の足を早め、八幡のぢゃんぢゃんは子息株の胸にこたへ」
② 物事の終わりになること。江戸の町々の火の見梯子の半鐘が、鎮火の時には二つ打ったところから転じたもの。多くは結果が失敗のときに用いる。じゃん。おじゃん。〔俚言集覧(1797頃)〕
歌舞伎囃子(はやし)の一つ。寺院の場などで、鐘を打ち鳴らすもの。寺鐘(てらがね)
※歌舞伎・御摂勧進帳(1773)二番目「結構に釣鐘を描かせ、〈略〉ぢゃんぢゃんにて幕開く」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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