デジタル大辞泉
「じゃんじゃん」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
じゃん‐じゃん
(古くは「ぢゃんぢゃん」とも表記)
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 続けて鳴る半鐘の音などを表わす語。
②
アブラゼミなどの激しく鳴きさわぐ声を表わす語。
※銀の匙(1913‐15)〈
中勘助〉前「誰かが蝉をとって有合せの鳥籠に入れてくれた。〈略〉そばへよるとあばれてぢゃんぢゃんいふのが怖かった」
③ たてつづけに行動するさま、積極的に、また、はでに行動するさまなどを表わす語。
④ 怒りなどで興奮するさまを表わす語。
※アヒル競騒曲(1929)〈徳川夢声〉六「これだけの世話でも毎日となりゃウンザリだらう、〈略〉御もっともだけに余計呑天君はヂャンヂャンして」
⑤ 程度が甚だしいさまを表わす語。
※漫談集(1929)花の噂〈
大辻司郎〉「花は盛りにはえ揃って、またジャンジャンと美しい」
[2] 〘名〙
① (その音から) 半鐘。また、その音。
※
洒落本・美地の蛎殻(1779)序「四っ明の
拍子木は、店者の足を早め、
八幡のぢゃんぢゃんは子息株の胸にこたへ」
② 物事の終わりになること。
江戸の町々の火の見梯子の半鐘が、
鎮火の時には二つ打ったところから転じたもの。多くは結果が失敗のときに用いる。じゃん。おじゃん。〔
俚言集覧(1797頃)〕
③
歌舞伎囃子
(はやし)の一つ。
寺院の場などで、鐘を打ち鳴らすもの。
寺鐘(てらがね)。
※歌舞伎・
御摂勧進帳(1773)
二番目「結構に釣鐘を描かせ、〈略〉ぢゃんぢゃんにて幕開く」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報